サッポロがつくった新潟限定ビール! “風味爽快ニシテ”を味わってみました。
クラフトビールもいいけど、たまには普通のビールもね!ってことで、今回は日本が誇る大手ビールメーカー”サッポロ”の2種類のビールを飲み比べてみました。
さてさて、ことの始まりは夏の家族旅行。新潟のスーパーで売っていた“風味爽快ニシテ”を発見したことでした。へぇ~そんなご当地ビールがあるんだぁと軽い気持ちで早速購入。材料に新潟の米を使ってるんだろうと、ご当地ものにありがちな展開を予想していたのですが・・・って前おき長いわ!ひとまずそのへんのことはまた後ほど。
ただ飲むより特徴分かるかなと思い、サッポロの定番”黒ラベル”と飲み比べてみましたよ。では、テイスティングレビューいってみよ!
外観は?
風味爽快も黒ラベルもどちらも綺麗で美しいゴールデン。この綺麗な色はクラフトビールのブルワリーで提供できるところは限られていますよね。精密機器を使って徹底管理しないと無理なんじゃないかしら?正直、素人には、外観では、区別できず。
香りは?
これは、分かりやすい違いが発見できました!
“風味爽快ニシテ”は、カラメルを思わせる甘い香り。この甘みにより香りに少々重たさが生じています。さらに、控えめながらパイナップルやバナナなどのフルーツ系の香りも。
“黒ラベル”は、甘い香りがなく、とてもライトな印象。バナナを思わせる香りがほのかにします。
飲んでみると?
“風味爽快ニシテ”は、少々モルティでボディが厚い。サッポロビールというよりもヱビスビールに近いかなという感想。ビタネスはあまり感じずに、飲める。飲み口の後の方では、柑橘系の酸味をかすかに感じながら余韻が消えていきます。
“黒ラベル”は、始めからビタネスを感じます。甘味はほとんどドライ感が強い。飲み口の後の方では、“風味爽快ニシテ”よりも強い酸味を感じつつ、余韻が“風味爽快ニシテ”より短めで終わる。いわゆるドライでライトなビールです。
感想としては、“黒ラベル”はアメリカンライトラガー系で、“風味爽快ニシテ”はアメリカンライトラガーにドルトムンダーの要素“モルティ”さを加えたビールといった感じ。これが普段から飲めるのであれば、選択肢が増えて凄くうれしい!今日はヱビスで、明日は“風味爽快ニシテ”にする、なんてね。
さて、“風味爽快ニシテ”について詳しく紹介していきましょう。
なぜ新潟限定?
サッポロビールの歴史は1876年に開拓使麦酒醸造所の開設で始まります。その初代醸造技師にして中川清兵衛は現在の長岡出身。さらには開拓使麦酒醸造所を受け継いでサッポロビールの礎となる札幌麦酒会社を設立した実業家の大倉喜八郎は新発田出身なのだそうで。つまりサッポロビールの誕生に新潟はかかせない存在だったことから、新潟への感謝を込めてこの新潟限定ビールは作られたってわけ。ありがたや!
ラベルを見てみると、“風味爽快ニシテ”は、なんと麦酒100%!それは清兵衛が追い求めた麦芽100%のうまみとスッキリしたのどごしをあわせ持つビールを目指して作った特別なビールだからなんだそう。
ネーミングも清兵衛が作った初代ビールの「風味爽快ニシテ健胃ノ効アリ」という宣伝文からつけたとのことだし、これは作り手たちのロマンがつまったビールなんですね。
地域ごとに違うビールが楽しめる、ってのは本当に楽しい。もちろんクラフトビールも良いけど、大手ビールメーカーがローカルに根差したものを作ってくれると楽しさが倍増するかもね。
さてさて、次回はキリン編がwaiting。乞う、ご期待!
盛土麦子