Rodenbach Brewery “Grand Cru”

逆説的ネッビオーロビール

 

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ボルドーの赤ワインのような香りと、フルーティなブルゴーニュの赤ワインのような味を持つ一風変わったビール。私的感覚の言葉で大変分かりずらいと思いますが、ネッビオーロの香りと味が逆パターンのビール。(私的には、ネッビオーロは、香りが華やかで、味がシッカリのイメージ)

まず、このビールは凄く時間がかけて作られている。醸造後、オーク樽で2年間寝かせ、3分の2を1年間寝かせたものと、3分の1を若いものとでブレンドしてつくられているそうです。期間的には、ボルドーワインと同じ期間、熟成が行われている。樽熟成の期間でいったら、ワインよりこちらのビールの方が熟成期間が長い!

そして、このビールは、瓶に詰めてからの賞味期限が2年であるとのこと。で、ラベルを見ると、賞味期限は2012年!てっことは、醸造された年は2010年かと。飲んだ時は、2016年なので、6年モノのビールをいただきました。この情報だけで、ウキウキしてしまいました。では、レビュー、行ってみます。

外観は、おっ、赤ワインという感じ。ボルドーの赤ワイン、いやいや黒ワインといってもよいほど濃い色。ヘッドは、ほぼ立たず。そして、濃厚すぎて濁りがあるかが分からない。

香りは、空けた瞬間にワインっぽい香り。それも、今日は満足の1本を開けたなと香りだけで分かっちゃう、ワインで良くある感覚がもたらされる。

まずは、オーク樽を思わせる香り。感覚的には、ほぼボルドーワインの香りと同じ。年が若いとタンニンが豊富だったが、年月経過とともに丸みを帯びたんだろうなと思える。プラム、チェリーの香りと、レモンを思わせる酸味を感じさせる香り。

飲んでみると、あら不思議。香りは、ボルドーの赤だけど、味はブルゴーニュの赤。味は、フルーティで、今日のお酒はビールだったよな?と思ってしまう。ビタネスは、第1印象では、ほぼない。

香りと味の最初の衝撃の後に、ゆっくりと味わってみると、モルティな甘味の後に、かぶせ気味で酸味が来る。酸味は、フルーティな酸味が少々と上質なバルサミコ酢のような酸味。でも、酸味はツンとくる感じではなく、マイルドでフルーティです。後追いで、ウッディなビタネスの香味を感じる。最後に口の中に樽の香りが口から鼻に抜けて、心地よい。後味は、樽香たっぷりのコックリ系白ワインといった感じだろうか。

いやー、単純に美味しいです。初のサワービールで、賞味期限が4年も過ぎているので、おっかなビックリで飲んでみました。ビンテージが古いワインのように、若いときは尖っていた要素が、全ての角がとれて、良いバランスで混ざり合い贅沢な味のビールだと思った。大人のデザートにピッタリのビール。でも、もはやビールではないとも思えるビール。このビールは、もはや、ビールの枠ではなく、アルコール飲料の枠で捉えてと主張するような、ドでかいスケールのビールだと思う。

最後に、全てワインに置き換えて説明しただけのレビューになってしまった。今度、買うことができたら、もっとビールに基づいたレビューを残したいな。

 

ウルケル田中



Rodenbach Brewery “Grand Cru”

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