ラベルが少しおふざけ気味でロックな見た目だけど、中身はエレガントで芳醇な大人向のエール。
敢えて書こう!IPAのカテゴリだけではなく、エールのカテゴリの中でも大好きなイロものビールの上位にランクされるビールであるとっ!!、とギレンっぽく書いてみた。イロものと書いたのは、日本のお米を副原料に使っていて、そして、イーストが酒イーストなのところです。限定ビールなのでもう買えないけど、見たら即買いをお勧めするビールです。
レビュー行ってみよう。
外観は、オレンジがかったゴールデンで濁りがある。ヘッドがかなりシッカリで持ちもよい。泡はキメ細かい
香りは、第一印象は、甘い。オーク樽熟成のワインのような甘い香り、そして、オーク樽のスモーキーな感じを思わせる。トーストっぽいこうばしさも感じる。ホップ系のアロマとしては、シトラス系の香り。でも、ホップのキャラクタよりオーク樽のような香りが目立つ。オーク樽香とトースト香とのせめぎ合いが鼻腔を刺激する。
飲んでみると、まず、アレ!?、アメリカンな感じがないという印象。なんとなくだけど、ベルギー系?、いや、スコティッシュウイスキー系?だなという印象。第一印象は、ホップキャラクタではなく、オーク樽のような香味と弱い焙煎的な香味、そして、モルティな甘味が楽しめる。そして、カカオを伴うような甘い香味とハチミツっぽい甘い香味も。甘い香味が無くなってくると、ガツンとビタネスがやってくる。ガツンて、ガッツリよりも弱いってニュアンスなんですが、IPAを飲んだ後の同じブルワーのPale Aleを飲んだ時にシッカリ目のビタネスを感じるような感覚です。
かなり個性的なビールです。ビタネスにもの足りなを感じる人には、敬遠されそうなビールだけど、お酒全般が好きな人には、へぇ~、こういうビールってあるんだぁ、楽しいねと思えるはず。
小職の能力では、一部のアロマと香味しか感じることができなかったけど、様々なアロマと香味が存在し、それぞれのバランスが素晴らしい。アロマ、香味ともに突出する前に寸止めで一番良いところを狙い撃ちしているビールだと思う。スモーキーな感じがシガーにも合うんじゃないかとか(吸わないのですが。。)、スモーキーな香りがスコティッシュウイスキーに似てるんじゃないかとか色々な想像を膨らませてくれる。そして、面白いのが温度が高くなってきても味及び香りともにあまり変化が無い、凄く興味深いビール。
大瓶で飲んでいたので、長い時間をかけて飲んでいたときに思ったことは、アルコール度数が6%なので、ドリンカビリティが高いウイスキーを飲んでると錯覚してしまった。ビールの楽しさを広げてくれる素晴らしい1本でした。
ウルケル田中