遊び心あふれるキリンのご当地ビールとレギュラービールを飲み比べ!
今回は、キリンの”新潟づくり”と”一番搾り”を飲み比べてみました。
キリンは、全47都道府県の一番搾りを発売してるんですね。知らなかった!
”新潟づくり”は、以前紹介したサッポロの”風味爽快二シテ”と同様に家族旅行で訪れた新潟で購入。ということで、ご当地ビールとレギュラーなビールとを飲み比べてみました。
さっそく、レビューへいってみよ!
外観は?
新潟は、濃い目のゴールデン、一番は、薄目のゴールデン。キリンは、サッポロと違って、外観からして違いが分かります。
香りは?
こちらも、全然違う。新潟は、パイナップル、モルト系の甘味のある香り、一番は、甘味のある香りがなく、パイナップルの香りが、さらに、レモンの香りもする。新潟の香味は、モルティなんだろうなぁと、この時点で想像した。
飲んでみると?
新潟は、一言で表すと、酸味が有ってモルティ。少々モルティだが、大手ビールのキレの良さがある。モルティな甘味とビタネスがじわじわと広がる。
一番は、一言で表すと、喉越し爽やかで軽い飲み口、イッツジャパニーズラガー。ドライなボディにビタネスを感じてキレが良い。後味は、軽い酸味とビタネス。
新潟づくりは、少々モルティなので食事中だけでなく、食後のビールにも良いかもと思ったりして。
さて、“新潟づくり”のおさらい。
新潟づくりのキャッチフレーズ(宣伝文句?)は、
「親切で、世話好きで、仲間を大切にする。
そんな新潟の人のしあわせな時間に、似合うビールができました。
雪のような泡と、豊穣でキレのある味わい。
パッケージのイメージカラーは、茜色。
がんばった一日を家族や仲間とねぎらう、ご褒美の一番搾り!
新潟の豊富な食材に合う特別な一杯を、どうぞ。」
だそうです。
親切で、世話好きなんですね、戦国時代に上杉家が米沢に移動したのも何となく理解できる。義理に厚くて、裏切らない、最後まで忠誠を誓う。そんな感じでしょうか?キリンの新潟人分析、なかなか的を得ている気がします。そして県人の気質まで分析してビールのコンセプトを決めたのかと思うと、なんて繊細な作業なのかと作り手さんに頭が下がります。
原材料は、麦芽とホップ。そう、米を使ってないんですよ。サッポロの”風味爽快二シテもそうだけど、キリンも米どころ「新潟」の米を使うことなく、ビールを完成させています。
サッポロは、醸造技術者などの歴史に由来して作ったビールであるのに対して、キリンは、そのような歴史的なバックグラウンドはなし。でも、キリンは、新潟在住の方が議論して新潟づくりの味を決めて、地元感を強調しています。(コマーシャリズムっぽさ前面に出てて心地よい!)
サッポロ、キリン両社ともに、商品に感動を付加しているところで、マーケティグの上手さがキラリと光ります。そんな私も、そのマーケティングに見事ハマって地域限定のビールを購入してしまいました。
私的には、最近、大手ビールがクラフトビールっぽいの作ってますけど、クラフトビール会社がやることを大手ビールがやってもねぇ、と思ってます。実際に、ちゃんとしたクラフトビールの会社が作ったビールの方が特徴ある気がするし。まぁ、クラフトビールの定義が無いのが問題なんだろうけど、そして、米国の「クラフトビール」の定義を日本に持ってくることができない事情もあるかもしれませんが。。。(って、あまり詳しくないけど、評論家的なことを書いてみました。)私的には、レギュラー商品に地域の特色を添加して、再調整したビールって面白いと思う。このやり方の方が、大手がクラフトっぽいのを出すより、健全な気がします。
新潟に話を戻すと、そんな新潟、南北で長いことで有名。以前、バーベキューで上越、中越、下越全ての地域の人が偶然集まり、正月のお雑煮の話題で盛り上がった。上越は山菜中心、中越は白みそ、下越は鮭のダシ汁なんだそうです。また、女性の気質の話題も多いに盛り上がり、上越の女は義理に熱く、下越の女は情に熱い、中越の女は義理及び情の割合が良い塩梅なそうで。。。てな感じで、一言に新潟と言っても、文化も食事情も全く違うので、上越、中越、下越それぞれで、一番搾りを作るのはいかがですか?キリンさん。
盛土麦子