裏切るって何を? 期待を大いに裏切るセッションIPA
外観は、オレンジがかった綺麗なゴールデン。ヘッドはあまり立たず。泡はきめ細かい。ニゴリはほぼない。
香りは、凄まじいホップキャラクター炸裂です。グレープフルーツ、シトラス、オレンジ、干し草、松、と感じることができた香りだけでもこんなにあります。
飲んでみると、綺麗で澄んだゴールデンの見た目から想像されるようにドライなボディ。そして、アロマホップを強烈に感じさせるホップの香りを大胆に裏切る適度なビタネス。飲む前の想像よりも全然苦くない。ビタネスを抑えた新感覚のIPA。口にビールを含むと、グレープフルーツのような酸味とビタネスとを感じさせ、一瞬で口の中にパっと広がるが、後味は凄くスッキリ。でも、ビールのバランスが良くて、全体としては凄く美味しい。
ビタネスは、フワっと感じる程度なので、こんなIPAは他に無いと思う。最近のIPA好きにはビタネスについては、物足りなさを感じさせるかも。でも、安心して。。。それを補うホップの香りが凄く楽しいから。
ビタネスが意外なほど続かないのでビールの苦みが苦手な人にも凄くお勧めできるビール。また、セッションIPAということで、アルコール度数が4.5%と抑え目なので、軽やかに飲めて、それでいて、チャント美味しい。非常にドリンカビリティが高いビール。夏の暑い日に飲んだら、凄く進んじゃうビールです。
大人気ブルワリーの少しジョークが効いたビール。オレ的感覚では、ホップの鮮やかな香りの割に、ビタネスがカナリ抑え目なんで、飲んだ時の裏切りが凄く楽しいです。また、この裏切りは、醸造家のジョークなのかと勝手に想像してしまいました。とにかく、凄く楽しい時間を提供してくれる美味しいビールです。ちなみに、IBU:100を超えるようなIPAを見かける中で、このビールはIBU:40(確かスーパドライがIBU:16)なので、数値的にもビタネスが抑え目であることが分かるか思う。
こんな新規性溢れるビールは限定醸造、見かけたら是非楽しんでください。
ウルケル田中