一時期流行ったスタイルのセッションIPA。2019年では、流行りは、サワービール、ヘイジーIPAが中心だ。でも、日本の春から夏にかけては、やっぱりセッションIPAが良いのではないかと思っている。
通常のピルスナーも日本の夏に合うと思うが、ピルスナーを少し退屈に感じたときに、アルコールが高すぎず、ユックリ長くそして多く飲めるのがセッションIPAだ。人により色々な意見が有ると思うが、セッションIPAは、外で軽くアルコールを感じながら、友人と語らいながら飲むようなシチュエーションに最適だ。
Hop Seduction Session IPAは、Y. Marketが放つセッションIPAで、スタイルのとおり、ホップのキャラクターが異才を放つが、アルコール度数は控えめな4.5%。IPAはクラフトビールで最も人気のあるスタイルだが、アルコール度数が高いことでIPAを敬遠している人には、セッションIPAがお勧めできるビールだ。アルコール度数は高くないが、香味には特徴が有るので、酔った後の最後の1杯としても飲みたいビールだ。
外観は、淡いゴールデンで、少しだけ濁りがある。ヘッドは少々立つ程度で、泡はキメ細かい。
香りは、グレープフルーツを思わせる柑橘系の香り、そして、干し草や松やにの香りも。さらに、甘さを感じさせるハチミツのような香りも感じる。香りだけでも、ホップのキャラクターが際立っていて、飲む前から、香りだけで、苦さを想像してしまう。
飲んでみると、ドライなボディに切れ味の良いビタネス。後口で、ビタネスが残らないで、スット苦みが消える切れ味が秀逸。ビールが喉に流れるときに鼻に抜ける干し松やにの香りが、これまた心地よい。ホップの影響か、スパイシーな味わいも感じ取れる。何となくだが、少し酸味も感じる。間違いなく美味しいビールだ。それでいて、アルコール度数が低めで、量を飲めてしまいそうなところが憎いビールだ。ちなみに、ホップの香味が強力なので、アルコール度数が8%位あるのではないかと思ってしまうほど、飲み応えタップリなビールだ。
ビタネス:4.0
モルティ:2.0
ドライ:3.5
酸味:3.0
スパイシー:3.5
炭酸:2.0
ウルケル田中