京都醸造(Kyoto Brewing:日本人でなくても古都の良さは分かるものだよ)

住宅街に忽然と現れる、京都のオアシス的ブリュワリー。念願叶って、遂に行くことができた。





拘りのビールとネーミングがカッコ良いイメージのブリュワリーだ。感覚的には、Y.MARKET BREWINGと同じで、変化に富んだ様々なビールを醸造するブリュワリーだ。Y.MARKET BREWINGと明らかに異なる点としては、ベルギー酵母にフォーカスしているところを簡単に挙げることができる。後は、醸造、経営、販売などをチームでこなしていて、全員がプレイヤーとして前面に出ているところは、今までの日本のブリュワリーとは一線を画すところだろう。やはり、醸造所であっても、ビジネスとして成立させなければならないので、様々な役目を持つ人々がチームで運営することは、美味しいビールを醸造するとともに、重要なことかも知れない。もし、あなたが、何でもトップレベルでこなせるスーパーマンであるのなら、話は別だが。。。

さて、当日は、京都醸造のホームページで提供してくれる京都駅からの経路を無視して、「羅城門」(羅生門とも呼ばれる)から歩いてみた。「羅城門」に着いてみると石碑だけが存在するが、「羅城門」の跡地に行けたのは良かった。京都では、ポツンと何でも無さそうな建物とかが意外にも重要な歴史的建造物だったりするから、常に散策していて楽しい。

京都醸造へは、「羅城門」から歩いて、大よそ5分程度。車も人も少なく、散策には凄く良いと思う。ただ、当日は、日本で一番高い温度が京都で示されていたようで、手元の情報によると、38℃と殺人的な暑さだった。5分程度の散策だったが、喉がビールを迎え入れるには十分過ぎる時間を過ごすことができた。

ビールは、自分で購入したものが3種類(暗緑物質、打ち水、切捨御免)、抜き打ちだったために、お店の方から頂いたものが1種類(太陽の恵み)。そして、写真にはないが、お隣で飲まれていたから、試飲させてもらったものが2種類(欧州の風、うりふたつ)だ。合計で6種類を飲むことができた。欲張りすぎたな。

タップを任されていた女性がクール綺麗系な方で、もう少し飲んでいたら、「惚れてまうやろう!」となってしまいそうだった。ちなみに、心残りは、クリームエールの「後ろめたい秘密」が、既に抜き打ちだったことだろうか。沢山汗をかいて歩いてきていたので、1杯目には「後ろめたい秘密」を飲むことを心の中で決めていたのだが。。。

建物は、2階建てで、醸造所の手前の1階部分がタップルームとなっており、2階にもドリンクスペースがある。また、外で飲めるのも有難い。外飲みが好きな俺としては、暑い日だったが、迷わず外で飲むことを選んだ。

建物の輪郭としては、高さ方向の空間が充実した町工場といった感じだが、シャッターや、お店の入り口などは、物凄くお洒落だ。お店の前は、外飲みできるように、お手製の椅子や机が用意されている。そして、特筆すべきは、食べ物の持ち込みが可能で、運が良いと、フードを提供する屋台ワゴンで食べ物を購入できる。この日は、ピザ屋さんがサービスを提供していた。

建物の内部としては、タップの数は10で、繋がっているビールは、壁に一覧されている。閉店間際の写真ということもあり、抜き打たれたタップが多い。1階には立ち飲みスペースがある。当日は、常連と思われる方々がビールを楽しんでいた。さすがに、この輪に入ってビールを飲む勇気は無かった。ビールのメニューが掛けられた壁側に階段が設置されていて、2階に上がることができる。2階にも飲食スペースがあるが、当日は満員だった。

以下は、楽しんだビールだ。
1.暗緑物質(Dark Green Matter:3つの原料の内の緑のヤツにビール好きはいつもノックアウト)

外観は濁りのない琥珀色。
香りは、ウッディな香りと、モルトの甘い香り。
飲んみると、重厚で重めのボディにガッツリと苦い。後口も苦い。

スタイルはIIPA(WIPA)で、アルコール度数は8.5%もある。その存在感たるや。。。そして、このネーミング「暗緑物質」!アルコール度数もスタイルも1杯目に頼むべきビールで無いことは重々承知していたが、Dark Matterな力に引き寄せられて1杯目に「暗緑物質」を選んでしまった。

2.打ち水(京都の酷暑には、焼け石に水)

外観は、少し濁りのあるゴールデン。
香りは、レモン、柑橘、そして、何となくクリームっぽい香り。
飲んでみると、ドライなボディに、ビタネスがピリリと効いている。ビタネスは、柑橘のピールをかじったときに感じるような苦みが味わえる。ドライなボディでアルコール度数4.5%なのでスルスルと飲めてしまう。

スタイルはセッションIPAで、アルコール度数は4.5%と控えめ。「打ち水」を飲んでから「暗緑物質」を飲めば良かったと後から思ったが、「暗緑物質」の言魂の力に負けた。

3.斬捨御免(Licence to Kill:自由には常に責任が伴う。武士は切るだけじゃない、切られるときもある)

外観は、漆黒。泡までグレーな色が付いている。
香りは、ロースト香が効いている。
飲んでみると、重厚なボディにシッカリとした甘味と苦み。意外に苦くて、ロースト的苦みとホップによる苦みが強烈に主張してくる。

スタイルはインペリアル・スタウトで、アルコール度数は8.0%と攻撃的。

4.太陽の恵み(Sun Kissed:毎度感謝!)
ラストオーダーの声を掛けてもらったときに、「斬捨御免」のグラスが半分以上空いていたので、追加でオーダー。抜き打ちだったので、「お代は結構です」と言われて、フリーでいただいてしまいました。


外観は、綺麗なピンク
香りは、ラズベリーの香りが印象的。
飲んでみると、ドライなボディにシッカリとした酸味。そして、ラズベリーの香りが鼻を刺激する。

 

何ものにも替え難い、モノ凄く楽しい1日を過ごすことができた。飲み終わった頃は、少し薄暗くなってきていた。

持ち帰りようとして、定番3種類(一期一会、一意専心、黒潮の如く)のボトルも購入。家でユックリと味わってみようと思う。

ビールの名前がイチイチカッコ良い。京都を訪れるときには、必ず行きたい場所である。

ウルケル田中

京都醸造
住所: 京都府京都市南区西九条高畠町25-1
URL:https://kyotobrewing.com



京都醸造(Kyoto Brewing:日本人でなくても古都の良さは分かるものだよ)

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