こちらの醸造所は、2018年に醸造施設を移設拡張したことで知られている。ビールの説明によると、このビールは、その醸造施設の視察のときに訪れた南ドイツはミュンヘンで飲んだ“ヘレス”にインスパイアされて醸造したそうだ。
ミュンヘンといえば、ヴァイツェンのイメージ。一度だけ、訪れたときがあるが、その時は、やはり、ヴァイツェンを勧められたイメージがあるが、ヘレスを飲んだ記憶はない。
ちなみに、自分のコンピュータで、日本語「みゅんへん」を入力して変換すると、「Munich」と変換されるんだな、始めて知った。便利っちゃー便利だ。
外観は、透明で綺麗な黄色よりのゴールデン。ヘッドは無しで、泡はキメ細かい。
香りは、カナリ独特。多くのクラフトビールを飲んできたと思っているが、今までの経験に無い香りだ。甘さを感じさせるモルトの香りと、エステルの香り、華やかだ。そして、なんとなく、パイナップルの香り。
飲んでみると、モルティで甘い。ビタネスは控えめで少し感じる程度。ガスが強くて、口の中に感じる甘みがスッキリと洗い流される。味わいも凄くユニーク。甘いけど、スッキリなんで、口が重くならないので、1杯目からにも良いかも。
このビールは、カッティングエッジな、個性豊かなクラフトビールを普段から飲んでいる人にとっては、物足りなく感じてしまうかもしれない。自分も、一口目を飲んだ時に、アレっ?という肩透かしを感じた。それが、二口目、三口目とビールを飲み続けると、美味しいなコレという感覚になった。正直、IPAは、ガツンと来るものがあるので、酔っていても楽しめるが、このビールは、酔っていると、その美味しさを理解することは難しいだろう。繊細なビールや、複雑な個性のビールは、やはり、1杯目に選びたい。このビールを1杯目に勧めてくれるビアバーがあるとすれば、そのビアバーは自分にとって外すことができないビアバーになること間違いなしだ。
ビタネス: 2.5
モルティ:3.5
ドライ:2.0
酸味:2.0
スパイシー:2.0
炭酸:3.5
ウルケル田中