フレンチポップをフレンチホップに読み間違えてしまいそうだ。エスプリが効いたIPAってことだろう。
遊び心に溢れる醸造所であるBrewDogが放つ実験IPA。それがSonic Boom。BrewDogの公式ブログによると、今回、飲んだSonic Boomは、様々なVersionがあり、Version 1はドイツ産ホップ、Version 2は試験生産のアメリカ産ホップ、Version 3は中央ヨーロッパのホップを使用したIPAだったそうだ。今回のVersion 4はフランス産ホップを使用。これらのVersion全てにおいて、モルト、アルコール度数、ベースのアメリカ産ホップは同じだそうで、フランス産ホップには、TriskelとGS-10が用いられている。GS-10によるベルガモットの香りが、このIPAの特徴である。
外観は、綺麗で透明なゴールデン、ヘッドなし、泡はキメ細かい。
香りは、柑橘の香りが特徴的。レモン、グレープフルーツの香りが感じられる。また、パッションフルーツ、ハチミツの香りもする。控えめながらも、干し草や松やにの香りもする
飲んでみると、ドライなボディに、少しだけモルティな味わい。ビタネスはガッツリと感じられ、レモンのピールを思わせる苦さ。鼻に抜ける柑橘の香りが程よい。どことなく、ビールを飲むと、クリームを思わせる味わいが不思議な感覚を与えてくれる。後口ではシッカリと苦く、アフターでもビタネスが口の中に残る。
アルコール度数は6.5%とシッカリのIPA。納得のアルコール度数だ。美味しいIPAだ。
今回のビールのホップについて
Triskelは、リースリングで有名なフランスのアルザス地方で2006年に開発されたホップであり、アルザス地方のホップStrisselspalt、イギリス産ホップvarietal、もはや根絶の危機に瀕しているホップYeomanの3のホップから品種改良されたホップである。香りはフローラル、シトラス系が特徴で、ベルギースタイルやライトテイストなビールに良く合うとされている。また、アルザスという産地に起因してからか、ヨーロッパワインの香りがするなどとも表現されることがある。
GS-10は、記号で表わされているとおり、最新ホップで、フローラル、シトラス、ベルガモットなどの香りがするとされる。
ビタネス: 3.5
モルティ:3.5
ドライ:3.0
酸味:1.0
スパイシー:2.5
炭酸:2.5
ウルケル田中